『機動戦士Zガンダム 星を継ぐ者』

  • :Zに特に思い入れがあるというわけでもなかったので、気楽に見に行ったこの映画。ところが…面白い!私の場合大人になってからやっと、より富野ガンダムの魅力がわかりつつあるようです。
    昔放送されたオリジナル版と、映画だけの描き下ろしの組み合わせということで、20年という歴史を改めて感じることができました。同じ画面内に新旧が揃ったらもっと面白いだろうなぁ。違和感ありすぎか。
    かっこいいシーンもたくさんあるんだけど、特に良かったのは、カミーユの両親が死んだ直後のカミーユ、クワトロ大尉たち4人の会話でしょうか。このシーンは映画で初めて加えられたのかな?シャアの話してるっていうのに、平然としてる大尉。そして、力を落とす少年を気遣う大尉の妙な手つきに吹きそうになりました。一層かっこ良さを増した新大尉は、やけにいやらしかったです。
  • :全編新規作画とせず旧作、新作が混交した構成は見辛さを感じた面もあるけど、描き下ろされたカットがいかなる理由でそこに挿入されるに至ったか、との深読みにも適しているかもしれない。新規作画は当然ながらレベルが高い。個人的な好みを言えば、TV放映時の台詞回しが印象的なライラの撃墜シーンは旧作に軍配を上げる。
    妹も気に入ったらしいアーガマレクリエーションルームでの4人の会話シーンは非常に良かった。4人それぞれがそれぞれの事情、それぞれの意図、それぞれの間合いで発話している空気感。ズレの演出が巧い。