『プリンセス・プリンセス』12.姫の選ぶ道(終)

  • :情念も尺の都合には勝てなかったようで、さやかのこじらせた感情は崖からの落下というショック療法で何だか氷解したらしい。ラストシーン、亨と裕史郎のやおいチックな演出には取ってつけたような感覚が。
     藤森学園に残ると決めた亨の選択は、必要とし必要とされる平衡から決定されたのかな。姫制度を殊更否定はしないものの、彼には女装願望があるわけでもないし。ドラマと根幹設定である姫制度そのものとの関連性が今一つ見えてこないのは、物語全般にも言えることだった。
     キャラ作画的には濃厚に大きく描かれる目が印象的で、瞳芝居で説得力を持たせようとする狙いがわかりやすかった。