『巌窟王』17.告白

  • :伯爵の言動一つ一つに対するアルベールの反応、芝居を拾っていく冒頭部分も良かったが、後半、殊フランツ視点のドラマには更に見応えがあった。脇にスポットライトが当たると、そのキャラは…、ってお約束を浮かべてしまったくらい。フランツとの対比か、アルベールの幼さ、青さも目立った回。
  • :もうアルベールの憧れていた伯爵はいないのか。目の前にいるのは復讐のためには容赦を知らない男!とにかく…中田譲冶最高!ルナでの出会いから現在まですべては伯爵の仕込だと。確かに素じゃ言えないよーなセリフたくさん言ってるもんなぁ。いや、それは地ですか。裏切りを受けたとして即行決闘を申し込むアルベール。
    アルベールとフランツ感動の再会。鼻水鼻水!かつて鼻水たらした15歳の男子にときめいたことがありますでしょうか。赤塚キャラがたらしてるのとはワケが違う。松原秀典のキャラが鼻水、というのが重要なところです。あのあとアルベールの鼻にティッシュを当ててやって「ほら、フンっして」とかやってるに違いない。ほのぼのしたのも束の間、早速「バカ」と叱られ。あのスゴイ鎧つけたって伯爵に勝てる見込みが全く持てないもんなー。ていうかあれで街中歩くのか。えらい近所迷惑な。
    旦那の居ぬまに、かつての恋人伯爵に会いに行くメルセデスはドレスチェンジ。青→赤というのも強い決意の表れという感じがします。メルセデスを決闘の場所に呼び出す伯爵の思惑は?
    メチャクチャにされたアルベールの心は確かにとりもどせないが、決闘したからって何が得られるの?という疑問は野暮かもしれないけど。アルベールなりの男としての決着という事でしょうか。この前までは父さんを信じるとかなんとか言ってたのに、もう親の事はどうでもいいと。こんな奴じゃ、フランツが告白しようもんなら、お前のこと信じてたのに!とか言いかねない。
    OPはユージェニー作曲なんだ!これにフランツが詩をつけて唄う。歌詞はコユキのように「アルベール・ド・モルセール」のみで。それにしても、アルベールのどんな面を見たら、こんなに素敵な曲が生まれるというのか。
    色んなとこで心配されているフランツの身の上。ユージェニーに渡したアルベール宛ての手紙(お前がこれを読んでいる時、俺はこの世にいないだろう。なんて)。決闘断固反対から一転、アルベールの景気付けの宴会に付き合う。最後に見せた思いつめた表情(これはいっつもな気が)など。条件は充分揃ってるという感じですが…。十八幕のキャストコメント動画はフランツ役・平川さん。「僕の口からは何も言えません!」って!